重い病気に備えたいとき、保険ってどう考えるの?
長引く治療費と収入減に備えるポイントを分かりやすく解説
重い病気になった時の
治療費と生活費は?
がん・心筋梗塞・脳卒中などの重い病気は、「治る/治らない」だけでなく、長期入院や通院、復職までの時間、後遺症による働き方の制限など、家計への影響が大きいリスクです。公的医療保険や高額療養費制度は心強い仕組みですが、実はそれだけではカバーしきれない費用が多く、貯蓄を大きく取り崩すケースも少なくありません。 ここでは、「重い病気」に備えるときに押さえておきたい考え方と、ムダなく安心をつくるための保険選びのポイントを整理します。
治療費だけでなく「長期化」と「収入減」を含めて試算する
重い病気は、手術や入院だけでなく、その後の通院やリハビリ、働けない・収入が減る期間が長くなることがあります。治療費+生活費(半年〜数年分)をざっくり試算し、「どのくらいの不足が出そうか」を数値で把握しておくことが重要です。
公的保障・会社の制度でカバーできる部分を確認する
高額療養費制度や傷病手当金、障害年金など、公的な仕組みで支えられる部分もあります。一方で、差額ベッド代や交通費、先進医療費、収入減の全てを補えるわけではありません。すでにある保障と不足分を切り分けることで、必要な保険額が見えてきます。
「重い病気向けの保障」がどこに含まれているか整理する
重い病気への備えは、がん保険・三大疾病保険・医療保険・就業不能保険など、複数の保険に分かれていることが多いです。内容を確認し、「どの病気にいくら出るのか」「長期支給か一時金か」「重複や不足はないか」を一度棚卸ししましょう。
例:45歳 配偶者・子1人の重い病気リスク
スクロール→
項目
① 必要生活費
② 必要治療・療養費
③ 公的給付等(差引)
④ 貯蓄等(差引)
必要保障額
計算
月25万円 × 24か月
手術費 通院・薬代 等
高額療養費 傷病手当金 等
預貯金 等
①+②−③−④
金額
600万円
300万円
−400万円
−250万円
250万円
重い病気で長期治療や休職が続いた場合に想定される「医療費+生活費」の負担から、公的保障や貯蓄でカバーできる分を差し引いた不足額が、保険で備えたい目安になります。
※金額は一例です。病気の種類、治療方針、勤務形態、家族構成や貯蓄状況に応じて調整が必要です。
ご相談でよく聞く
「3つの誤解」
重い病気の備えについては、情報が多い一方で誤解も多く、「どれに入ればいいか分からない」という声をよく伺います。特に次のような考え方には注意が必要です。
がん保険に入っていれば、重い病気は全部カバーできる
がん保険はがんには強い一方で、心筋梗塞や脳卒中、その他の重い病気への保障が十分でない場合があります。三大疾病保険や就業不能保険とのバランスを確認し、「がん以外のリスク」が抜けていないかチェックしましょう。
保険金額は大きいほど安心でとにかく多く入れば良い
高額な保障は安心ですが、その分保険料負担も増えます。大切なのは「必要な期間に、必要な分だけ」備えること。過大な保障は家計を圧迫し、本来の目的と逆効果になることもあります。
若いうちは重い病気の保険はまだ早い
がんや特定疾病は、働き盛りの年代で見つかるケースも少なくありません。若いうちのほうが保険料が安く、健康なうちにしか入れない商品も多いため、「元気な今こそ選択肢が広い」と考えることができます。
重い病気に備えたい方が
検討したい3つの保険
重い病気への備えは、「どの病気に」・「どのタイミングで」・「どのくらい備えるか」を整理し、複数の保険を組み合わせて考えるのがポイントです。
三大疾病保険
(がん・心疾患・脳血管疾患)
三大疾病と診断された場合や所定状態になった場合に、一時金や継続給付を受け取れる保険です。代表的な重い病気に対して、まとまった資金と長期サポートを備えられます。
診断一時金の額は「初期治療費+数か月分の生活費」を目安に設定し、必要に応じて再発・長期給付の特約も検討しましょう。
がん保険
(重い病気の代表リスクに特化)
がんと診断されたときや治療を受ける際に給付金が出る、重い病気の中でも発症頻度が高い“がん”に特化した保険です。
一時金+通院・治療サポートがあるタイプを選ぶことで、治療法の選択肢を広げやすくなります。他の保険との重複も確認しながら設計します。
就業不能保険・所得補償保険
重い病気で長期間働けなくなった場合の「収入減」を補う保険です。治療費だけでなく、住宅ローンや教育費、生活費を守る重要な役割を担います。
会社員は傷病手当金との組み合わせ、自営業者は「ゼロ〜大幅減収」を想定し、必要な月額を具体的に計算して設定すると安心です。
よくある質問を
ご紹介
Q. 重い病気への備えは、がん保険と三大疾病保険のどちらを選べば良いですか?
Q. いくらくらい備えておけば安心ですか?
Q. 持病があっても加入できますか?
Q. 若い世代でも重い病気向けの保険を検討した方がいいですか?
保険の選び方一覧