万一の時に備えたいとき、保険ってどう考える?
家族の生活を守るための必要保障額と選び方を分かりやすく解説
万一の時、今のままで
家族を守れますか?
「自分にもしものことがあったら、この家は?生活費は?子どもの進学は?」そんな不安を感じたときに考えたいのが、「万一の時に備える生命保険」です。重要なのは、感覚で大きな金額を選ぶことではなく、「家族に本当に必要なお金」と「すでにある備え(遺族年金・貯蓄など)」の差を明確にすること。ここでは、万一の時の保障を検討する際の基本の考え方と、ムダのない保険選びのポイントを整理します。
家族の生活費を「何年分守るか」を決める
万一の時の必要額は、「遺されたご家族が、どのくらいの期間、現在に近い生活を続けられるか」で変わります。お子さまの年齢や配偶者の就労状況などを基準に、「あと何年分の生活費が必要か」を具体的にイメージすることが第一歩です。
教育費・住宅ローンなど大きな支出を忘れない
生活費だけでなく、今後予定される教育費や住宅ローン残高も、万一の時に家族の負担となる重要な要素です。これらを含めて必要額を積み上げることで、「思ったより足りない」「逆にかけ過ぎていた」といったズレを防げます。
公的給付と貯蓄を差し引いて「不足分」を保険で補う
遺族年金や勤務先の死亡退職金、既にある貯蓄も立派な備えです。それらを考慮せずに保険を上乗せすると、保険料がムダになりがちです。「公的制度+貯蓄」でカバーできる分を差し引き、足りない部分だけを保険で補うのが合理的な設計です。
例:30代夫婦+子2人 住宅ローンあり
スクロール→
項目
① 必要生活費
② 必要教育・住宅費
③ 公的給付等(差引)
④ 貯蓄等(差引)
必要保障額
計算
月25万円 × 20年
教育費 住宅費 等
遺族年金 等
預貯金 等
①+②−③−④
金額
6,000万円
3,500万円
−2,500万円
−1,000万円
6,000万円
万一の時に備える金額は、「これから家族にかかる生活費・教育費・住宅費などの合計」から、「遺族年金や会社の保障、預貯金でまかなえる分」を差し引いた差額を目安に考えます。
数値は一例であり、ご家庭ごとに試算が必要です。
ご相談でよく聞く
「3つの誤解」
「万一の備え」は大切ですが、思い込みのまま加入すると「足りない」か「かけ過ぎ」のどちらかに偏りがちです。特に次のような誤解には注意が必要です。
とにかく大きな金額をかけておけば安心
金額が大きいほど安心に見えますが、その分保険料負担も増えます。大切なのは、「家族に必要な金額」を計算し、その範囲で設計することです。
貯蓄があるから、生命保険は不要
貯蓄だけで全てを賄おうとすると、残された家族の老後資金まで取り崩すことになりかねません。貯蓄はクッションとして活用し、不足分だけを保険で補うことでバランスよく備えられます。
遺族年金があるから、大丈夫なはず
遺族年金の受給額は、加入状況や家族構成によって大きく変わります。実際に試算すると「生活費の一部にしかならない」ケースも多く、過信は危険です。不足分を前提に設計することが重要です。
万一の時に備えたい方が
検討したい3つの保険
「万一の時に家族の生活を守る」という目的に絞ると、選ぶべき保険はシンプルです。ここでは、その中でも中心となる3つの選択肢をご紹介します。
収入保障保険
万一の際、遺族が毎月一定額を受け取れるタイプの保険です。実際の生活費イメージに近く、「必要保障額」に沿った設計がしやすいのが特徴です。
お子さまの独立時期や住宅ローン完済時期に合わせて支給期間を設定すると、ムダなく必要な期間だけ守れます。
定期保険
一定期間だけ大きな保障を確保できる保険です。教育費や住宅ローンなど「期限付きのリスク」がある世帯に適しています。
「いつまでに・いくら必要か」を基準に、保険期間と保障額を決めることで、シンプルかつ合理的な設計ができます。
終身保険
(少額でも)
葬儀費用や、最後に残したいお金を準備するための終身保障です。「大きな死亡保障」ではなく、「最低限の安心材料」として活用します。
高額にしすぎず、必要最低限の金額に絞ることで、他の保障とのバランスを取りやすくなります。
よくある質問を
ご紹介
Q. 自分の家庭では、万一の時にいくら備えれば良いですか?
Q. 貯蓄と保険、どちらを優先すべきですか?
Q. 独身ですが、「万一の備え」は必要ですか?
Q. いろいろ計算するのが不安なので、相談して決めても良いですか?
保険の選び方一覧