損害保険(自動車・火災)ってどう選べばいい?
事故・災害から暮らしと資産を守るポイントを分かりやすく解説
車の事故や火災が
起きた時どうするの?
交通事故による賠償責任や、火災・水害・台風などによる自宅や家財の損害は、一度起きると数百万円〜数千万円規模になることもあります。貯金だけでまかなうのは現実的ではなく、「まさか」の1回で家計が大きく傾いてしまうリスクもあります。損害保険(自動車保険・火災保険)は、そうした大きな出費から家庭の生活を守るための基盤となる保険です。ただし、補償内容や特約の違いが分かりづらく、「なんとなく勧められるまま」加入している方も少なくありません。ここでは、自動車保険・火災保険を選ぶうえで押さえておきたいポイントを整理します。
対人・対物賠償は「無制限」が基本
自動車事故で相手にケガをさせた場合、高額な賠償請求に発展することがあります。対人・対物賠償は「無制限」が原則。保険料を抑えるためにここを削ると、大きなリスクを自分で背負うことになります。
車両保険や特約の要否をライフスタイルで判断する
新車・高額車・ローン利用中の車は、修理費や全損時の負担が大きいため、車両保険を検討する価値があります。一方、車両価格が下がった古い車は、保険料とのバランスを見て、車両保険の有無や自己負担額(免責)を調整することも選択肢です。弁護士費用特約・代車特約などは「使うときの安心度」と保険料を比較して選びましょう。
火災保険は「建物+家財+水災・水漏れ」まで含めて検討する
火災保険は火事だけでなく、風災・水災・盗難などもカバーできますが、補償範囲は商品によって異なります。持ち家の場合は建物に加え、家具・家電など家財も補償対象に含めるか検討することが大切です。在来工法かマンションか、立地の水害リスクなどを踏まえて、必要な補償を選ぶことが重要なポイントです。
例:持ち家 + 自家用車1台 4人家族
スクロール→
項目
① 必要生活費
② 必要修理・再建費用
③ 公的給付等(差引)
④ 貯蓄等(差引)
必要保障額
計算
月25万円 × 6か月
車両修理 買替費用 等
自賠責保険 災害支援金 等
預貯金 等
①+②−③−④
金額
150万円
400万円
−100万円
−150万円
300万円
大きな事故や災害が起きた場合、「一度に発生する修理・再建費用」と「その間の生活費」から、公的補償や貯蓄でまかなえる分を差し引いた不足額を、火災保険・自動車保険でカバーするイメージを持つことが大切です。
※金額は一例です。住宅の構造・立地・車両価格・家計状況により大きく変わります。
ご相談でよく聞く
「3つの誤解」
損害保険は補償内容が多く、「よく分からない」「とりあえず一番安いプランで…」と選ばれがちです。その結果、いざという時に「そこは対象外です」と言われて初めて後悔するケースもあります。特に次のような誤解に注意が必要です。
対物1,000万円あれば十分
高級車や建物、店舗への損害事故では1件で数千万円〜億単位の賠償になることもあります。対人・対物は「無制限」が一般的で、保険料差も小さいため、ここを削るメリットはほとんどありません。
火災保険=火事だけの保険
実際には台風・豪雨による水害、雪害、盗難、破損などの補償も選べます。火災リスクが低い地域でも、水害や風災リスクが高いケースは多く、「火事が心配ないから不要」と判断するのは危険です。
保険料が安いプランが一番おトク
保険料を下げるために自己負担額を高くしすぎたり、重要な補償を外してしまうと、実際の事故時に大きな自己負担が発生します。重要なのは「安さ」だけでなく、「万一の時に家計を守れるか」です。
自動車・住まいを守る
代表的な補償の考え方
損害保険は「もしものときの基礎体力」です。必要なところはしっかり、不要なところはシンプルに。このメリハリが保険選びのコツです。
自動車保険の「対人・対物無制限+人身傷害+車両保険」設計
自動車事故の加害者・被害者双方を守る基本セット。対人・対物無制限に加え、自分や同乗者を守る人身傷害、車丙保険でマイカーの修理費や全損時の損失をカバーします。
特に新車・高額車・通勤利用の方は、車両保険や弁護士費用特約を含めた総合的な補償設計が安心です。
火災保険+地震保険のセット加入
建物や家財の火災リスクだけでなく、台風・豪雨・水害・盗難などにも備えられる火災保険に、地震による損害を補う地震保険を組み合わせることで、自然災害リスクへの備えを強化できます。
自宅の構造(木造・鉄骨等)やエリアの災害リスク(浸水・土砂災害)を踏まえて、必要な補償を選ぶことが重要です。
個人賠償責任・弁護士費用などの重要特約の活用
自転車事故や子どもの事故、日常生活で他人にケガや損害を与えた場合の賠償リスクをカバーする「個人賠償責任保険」や、トラブル時に弁護士費用をサポートする特約は、少額の保険料で大きな安心につながります。
火災保険や自動車保険に特約として付けられることが多く、家族全員をカバーできるタイプもあるため、一括で備えると効率的です。
よくある質問を
ご紹介
Q. 自賠責保険だけではダメですか?
Q. 火災保険は賃貸でも必要ですか?
Q. 保険料を抑えるコツはありますか?
Q. どの補償が自分に必要か分かりません
保険の選び方一覧